11/19(木)にNATO(北大西洋条約機構)がポルトガルのリスボンで
首脳会議を開き「新戦略概念」を発表しました。
この新戦略は今後10年間の行動指針となります。
要旨
- NATOは常に発展する。集団防衛、危機管理、協調的安全保障を中核任務とする。領土と住民の防衛が最大責務である。
- ミサイル防衛網(MD)を推進する。海上配備ののち、2015年にルーマニア、2018年にポーランドにMDを設置、2020年に統合哨戒システムを稼働する。予算は2億ユーロ(220億円)。
- 国際テロはNATOへの直接的脅威である
- サイバー攻撃への防御力を強化する
- 核兵器による抑止力を維持する。核兵器のない世界への環境整備を進める。戦術核削減でロシアとの合意を目指す。
- NATO域外の紛争、復興支援に必要に応じて関与する
- アフガン作戦を教訓に危機管理では、政治、民生、軍事の包括的取組を重視する
- MDや対テロでロシアとの協力を拡大する
- 利害を共にする全世界の国と政治対話・実務協力を強化する。協力国をNATO主導の作戦での戦略・意思形成に加える。
MDではロシアとは協調路線、イランのミサイルを仮想敵視しています。
新戦略の全文はNATOのサイトで読めます。
Active Engagement, Modern Defence
Strategic Concept for the Defence and Security of The Members of the North Atlantic Treaty Organisation adopted by Heads of State and Government in Lisbon
http://www.nato.int/cps/en/natolive/official_texts_68580.htm