2010年12月17日(金)に政府が「平成23年度以降に係る防衛計画の大綱について(防衛大綱)」を発表しました。
防衛大綱は10年ごとに決定される国防政策の基本的指針です。
またこれに合わせて5年ごとの「中期防衛力整備計画(中期防)」も発表されました。
要旨
- 北の守りから南西の守りへ
- 東西冷戦下:北海道でソ連と戦車戦を想定 → 中国軍の海洋進出:南西諸島
- 基盤的防衛力構想(特定の脅威を想定せず・全国の部隊を平準化)1976 → 動的防衛力(中国・北朝鮮を想定・海外活動を日常化)2010
- 陸上自衛隊 1000人削減
- 戦車 600両→400両
- 潜水艦 16隻→22隻
- イージス護衛艦 4隻→6隻
- 航空自衛隊 那覇基地の戦闘機 24機→36機
- 与那国島に沿岸監視部隊を配備
- 移動警戒レーダーの展開
- ヘリ空母の整備
- 北朝鮮の核・ミサイル開発は重大な不安定要因
- 中国の軍拡を懸念
- PKO参加強化 中央即応連隊の充実
- サイバー攻撃への対応
- ゲリラや特殊部隊への対応
- 兵器の国際共同開発
- 武器輸出解禁は見送り
防衛費の総額は23兆4,900億円
防衛大綱、中期防の全文は防衛省のサイトで見れます。
防衛庁・自衛隊:平成23年度以降に係る防衛計画の大綱について
http://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/guideline/2011/index.html
平成22年(2010)度版防衛白書の第II部第2章「防衛大綱と防衛力整備」にも解説があります。今年9月に出る2011年度版防衛白書にも詳しい解説が載るでしょう。
平成22年(2010)度版防衛白書
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2010/w2010_00.html